肺は、呼吸によって吸い込んだ空気から酸素を体内に取り込み、体内の二酸化炭素を取り出して、口や鼻から吐き出す役割をする重要な器官です。
左右の肺は対照ではなく、右肺は上葉・中葉・下葉の3つに、左肺は心臓があるため上葉と下葉の2つに分かれています。
肺癌は、気管支や肺胞から発生する悪性腫瘍の総称で、肺の腫瘍は腫瘤を作り、隣接する臓器に浸潤を起こし、咳や痰など様々な症状を起こします。
肺癌には小細胞癌と非小細胞癌があり、非小細胞癌は、さらに腺癌・扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)・大細胞癌の3種類に分類されます。
肺癌は発生場所により、肺門型と肺野型に分けられます。肺門型は、肺の入り口の太い気管支のことにできる癌のことで、扁平上皮癌が多く発生します。肺野型は、肺野部と呼ばれる気管支の末梢から肺胞にある肺の奥の部分にできる癌のことで、腺癌が多く発生します。肺門部の癌は喀痰細胞診や気管支鏡で発見しやすく、肺野部の癌はX線写真で発見しやすい癌です。
肺癌は早期発見しにくい癌です。初期症状として、咳・痰などが出る、胸痛がする、呼吸をするとぜーぜーという(喘鳴)、息切れ、呼吸困難などがみられます。しかし、進行するまでは無症状のことが多く、風邪などの肺疾患の症状と似ているため、放置してしまうことも少なくありません。
定期的な健診を行い、早期発見、治療をすることで完治できるようになりましたが、肺癌で亡くなる人の数は、癌が原因で亡くなる人のうち約19%を占め、男性では癌死亡理由の第1位に、女性も大腸癌、胃癌に次いで第3位になっています。喫煙による原因の頻度が高く、喫煙者の肺がん発生率は、非喫煙者に比べ、男性で4.5倍、女性でも4.2倍高いといわれます。また、非喫煙者でも、受動喫煙が原因になることがあります。
肺疾患には、肺癌以外に、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺結核、喘息、エコノミークラス症候群などがあります。
肺癌などの肺疾患の特徴と正しい知識を身に着け、定期的な検査と早期治療で、肺癌を克服しましょう。